左に属する臓器の中でも心の臓は大切です。
東洋医学では心経絡は、精神や心をも意味します。左の弱さをクビのシコリを軟らげることと鍛錬で補いましょう。
ケダモノの顔が左とは、そのことを意味しているように思えます。ヒトがケダモノ化しないためクビのシコリをなくしましょう。
人は自動車事故によらないむち打ち症を負っている場合が多いものです。階段から転げ落ちたり、ブランコから落っこちたりして首筋をガクンとした瞬間に軟部組織を傷め12歳くらいから「はん痕化」し、その部位が硬くシコリとなります。このことがその人の弱い側を作ります。
この外傷性頸部症候群による自律神経の症状は、1926年フランスより報告されたバレエ・リュウ症候群そのものであり、1861年同じくフランスが報告したメニエル症候群とも類似しています。1937年テイネルが以下のような説明をしました。
「第五頸髄神経根が頸動脈付近の神経叢に行く交感神経繊維を含み頸部と頭部に分布する。
第六頸髄神経根には、鎖骨下動脈・上腕神経叢に行く交感神経繊維を含む。
第七頸髄神経根には心臓大動脈神経叢・横隔膜神経叢に行く交感神経繊維が含まれる。」
これまでの説明はどこが東洋医学かと思われるかも知れませんが、ヒトの身体の構造は東西で分けられるものではありません。クビの重要性を知るためにはどうしても必要な知識だと解釈して下さい。
”首”という字がつくところは、手にもあり、足にもあります。クビにシコリがあることを説明してきましたが、鍼灸治療まで必要としない程度の場合は、手首、足首を入念にほぐすことです。